最近読んだ本つづき
前回は日本の作品ばかりだったので今回は最近読んだ海外作品です~(=^_^=) ヘヘ

ルシアン・ネイハム 「シャドー81」この小説は昔新潮文庫から出ているのを読んだことがあって、それが
すごくすごくおもしろくって、数回読み返したことがあったのですが、つい最近ハヤカワ文庫から復刊したみつけてなつかしくって即購入しました!
先週本の整理をしていたら偶然昔のバージョンの本も出てきて初刊の年月日を見たらなんと昭和52年でした!それに作品が発表されたのは1975年。30年以上も昔に書かれた作品なんです!w(°o°)w !!
私が購入したときの発行年月日は平成3年だったのでなんと17年くらいも前に読んだものだったんだ~と感激もひとしお。
さて読み返してみると、古臭さなんてまったく感じられなくて現在でも十分おもしろい作品でした

ジャンルでいうとミステリーとかサスペンスになるのかな?本の帯には「冒険小説」と書いてありましたが。
1977年の週間文春ミステリーのベスト10の第一位だったそうです。
ストーリーは旅客機のハイジャックものなんですが、ただのハイジャックじゃない!
ベトナム戦争の末期ごろ、ロサンゼルス空港から飛び立った旅客機(PGA81)のうしろに正体不明の戦闘機がぴったりとくっついて「シャドー81」と称して身代金を要求するという前代未聞の方法でハイジャックしてしまうのです。
ほとんど犯人の側からの視点でストーリーが展開していて、この反抗にいたる犯人の社会的立場の背景の描写や緻密な反抗の準備、犯行に使われる道具立てや始末までこと細かに描写されていて、不可能と思われることをあざやかにやってのける犯人に痛快さを感じます。
予想外の身代金の受け取り方や口先だけの政治家をやり込めてしまうなど、呼んでいてわくわくします。
こんなおもしろい小説が今まで映画にならなかったのかと不思議なくらい。
細かい描写のおかげで読んでいるとその場面場面が頭にうかんで次の展開はどうなるのか、読み出したらもうとまらない

q(≧∇≦*)p
作者「ルシアン・ネイハム」はフリーの新聞記者だったそうで、この1作品しか本を出していないようです。(少なくとも日本語訳になっているのは)もっとたくさん作品が出ていたらきっと全部読んだだろうな~1983年に53歳で亡くなっています。
他に作品がないのはとっても残念

私個人では犯人が口笛で当時の流行り曲を合図にして相棒と連絡をとりあうのが印象的で、ビートルズの曲が出たときは思わずにんまりしてしまいました。(//∇//)
とってもおもしろくてお勧めの一冊です

カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」あの名作
「日の名残り」でイギリスのブッカー賞を受賞した作者カズオ・イシグロ(長崎生まれだが現在はイギリス国籍)の新境地といえる作品・・・だそうで、実をいうと「日の名残り」を昔読んだことはあったけどあんまり覚えてなくて

大好きなアンソニー・ホプキンス主演で映画にもなってるんですがf(^^;)
ま、とにかく本屋さんで並んでいたのをなんとなく読んでみようかな~と手に取ったのがこの小説でした。
過去に読んだうろおぼえのカズオ・イシグロ作品の淡々としていて風景の描写が美しいところはそのまま出ていた文章でしたが、内容がけっこう・・かなり・・重いものでした。
主人公キャシーの回想で進んでいくストーリーで、キャシーが幼いころから育ってきた寄宿学校「ヘールシャム」、学校を出たあとのコテージでの生活、その後の介護士へとなる間の出来事を淡々と語っていくのです。
幼なじみのルースとトミーとの間の出来事、意味のわからない先生たちの言動について、終始淡々と語られるので悲壮感や暗い雰囲気は無いのですが、だんだんとその学校が存在する意味、その世界のシステムがわかってくるのです。
ネタバレになりますが・・・つまり、この学校の生徒たちは皆オリジナルの存在の事故や病気の際の臓器を提供するクローンであり、学校はそのクローンたちを養育する場であったのです。
なんとも不思議なのはキャシーを含むそのクローンたちは個々に性格もあり感情もあるのに臓器を提供することになんの疑問も抵抗も感じてないことで、恋人は作るが結婚もしない、子供は出来ない、臓器を提供する日がくるまでは別の臓器提供者の介護をしながら待つという人生を送っているのです。
それでもキャシーたちクローンは運命に流されながらも一生懸命生きているのです。
ありえない架空の世界ではありますが、クローン技術が進むとどこかでこんなことが実は秘密裏におこるのではないか・・・とうす寒くなる物語でした。
好みは分かれると思いますが、これはこれですばらしい作品ではあると思います。
さて、最後にこれから読む予定の本です(*'‐'*)♪

ジェフリー・ディーヴァー「静寂の叫び」これは
かなり期待値大!の小説なんです

この本を手に取ったのはたまたま見かけたこの本の帯の
「強い物語。」という文句にすごく惹き付けられたからなんです。(「シャドー81」にもこのコトバがついてました!)
作者
「ジェフリー・ディーヴァー」はあの有名な
「ボーン・コレクター」の作者です。
「ボーン・コレクター」はデンゼル・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリーが出て映画化されましたが、この映画、大好きでTVで再放送されるたんびに見てます(笑)
そのわりに今まで原作を読んだことがなかったのですが、作者について調べてみたら、「ボーン・コレクターは映画よりも原作の方が1000倍も良い!」とどこぞの書籍の感想レビューに書いてあって、この作者の作品が軒並み高評価だったのでこの「静寂の叫び上下」がよかったらジェフリー・デーヴァーの作品総読みしようかと目論んでいるところなのデスノ(´д`)
いま少し読み始めたところですが、
この小説は「アーサー・ポター」というFBIの交渉担当者が主人公で、刑務所を脱走した犯人グループが聾者の子供たちが乗ったバスを人質にとり、食肉加工工場に立てこもるという事件の交渉を担当するところから始まります。
この先は・・・まだ読んでないのでf(^^;)今のところひとり犠牲者が出たところです。
この「静寂の叫び」のレビューによると、「ジェフリー・ディーヴァーを初めて読むひとにオススメ」ということだったのでかなりの期待を持ってます

これから秋の夜長・・・皆さん、読書しませんか?(⌒▽⌒)
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